正確には洗面「脱衣室」の広さは一坪では足りない、です。
何が違うのか?
洗面所というのは文字通り「顔を洗ったり歯を磨いたりする洗面台が置いてある部屋」のことです。
洗面脱衣室というのは「入浴する際に衣服を脱ぐ場所も兼ねている部屋」ということになります。
大部分の家のこの部屋(洗面脱衣室)は一坪です。ですが、なぜこの洗面脱衣室が一坪では足りないのか?今回はそこを考えていきます。
洗面脱衣室に必要なもの(置くもの)はなにか考えよう!
どこの家庭の洗面脱衣室にもこのようなモノは必ずあるでしょう。
- 洗面化粧台
- 洗濯機
- 収納(買い置きの洗剤やらタオルやいろいろあると思います)
- 脱いだ衣服を置く場所、棚
では、標準的な洗面脱衣室の間取りを見てみます。
この間取りですと、当然ですが浴室に行くまでの動線には何も置くことができません。洗面台や洗濯機は大きさがあるため置く場所は限られます。また一度置いてしまえば、まぁだいたいはもう動かしません。
洗濯機と洗面台の間の僅かなスペースに収納スペースをつくるしかありません。そのスペースは幅約15cm〜20cmしかない。
わずか15cmでは、何を置けますか?市販品の棚もなかなかぴったり設置できるものはないでしょう。なんとなく市販品の台か棚をおいて、そこに収納するしかありません。
あと、絶対に必要になるのは入浴する際に脱いだ衣服を置く場所です。普通に考えると床に置いたカゴにいれるか、洗濯機の上におくしかないでしょう。まぁそれでもいいのかもしれませんが、なんかしっくりこない。
やっぱりちゃんと置ける棚がほしい。
また買い置きの洗剤をどこにおくか?最近の洗面台はスライド扉で収納力は上がっているとはいえ、十分ではありません。
洗面脱衣室の広さを変えずに対応する場合
洗面脱衣室の入り口を変更してみると、Bの部分になにかおけるスペースができます。とりあえずはこの広さでまぁまぁのスペースができますので、なにか市販品の棚類を置いて不満を解消することはできます。
しかし、洗面台にたった時の後ろのスペースが圧迫されるため、洗面台使用上の使い勝手は落ちます。ドライヤーで髪を乾かすとか、洗面台でシャンプーするとか、案外スペースが欲しくなるものです。
間口をちょっと広げるだけで収納力は格段にUPします
下記のプランは間口を1820mmから455mm広げて、2275mmとした場合です。
洗面台と洗濯機の間のスペースに十分な隙間ができます。ここへ市販品の棚もおおよそ45cmから60cmのものも余裕を持って設置できるため、収納力は間違いなく上がります。
当然、プランニングの段階から検討しなければなりませんが、逆を言えばあとからでは対応できない。私はこのパターンがおすすめです。参考にしてください。
部屋の広さは一坪で、その横に収納をつくる
このパターンでも収納力は上がります。
しかし、その収納に行くまでの動線上および収納扉を開けるために、収納の前には何も置けません。
洗面脱衣室を室内干しスペースとして活用する
プライバシーや、花粉などの付着を考慮し室内干しをする方は多いと思います。
最近はユニットバス内に浴室換気乾燥暖房機をつけるパターンが多いですが、入浴後の浴室は当然湿気が多い状態。そこへさらに湿気の多い洗濯物を設置するのは、なんとなく気がひけるもの。
よって洗面脱衣室を簡易乾燥室として利用するのはいかがでしょうか?
室内干し用の金物を天井から取り付け、そこに洗濯物を干す。で除湿機などをセットすれば十分に乾燥させることができます。またこの場合はあまり広い洗面脱衣室ですと除湿機のパワー不足で十分に乾かない場合もあります。
また入浴後の湿気が増えた洗面脱衣室を除湿させる一石二鳥の利点もあります。
そうしたときに一坪の広さだとやっぱりたりない。洗濯物がたくさんぶら下がった中を通って歯磨きするのは、これも気がひけるもの。
ちょっとだけ広げた洗面脱衣室であれば、洗濯物は端のほうへ干すようにすれば、洗濯物乾燥中でも洗面台は使用することができます。
まとめ
予算があって、十分な広さの洗面脱衣室を造ることができる、洗面所と脱衣室は別々の部屋を造ることができる方は、それほど多くないと思います。やっぱり大部分の方は「洗面脱衣室」なのではないでしょうか?
完成してから、思いのほか狭くて使いづらい部屋になる前に参考にしていただけると幸いです。
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