和モダンとは?
和の要素である「障子」や「畳」などの内装材や、「土壁」や「瓦」などの材料を使用し、モダンなデザインとなる直線的な要素を組み合わせたテイストを「和モダン」と言います。
言葉のニュアンスで表すと、「静けさ」や「凛とした」とかが当てはまるでしょうか?
今回の提案間取りは、この和モダンなテイストで大人二人暮らしを想定した平屋をプランニングしてみました。
この平屋に住む夫婦二人の趣味は読書や映画鑑賞、「他の誰にも似ていない和モダンな平屋をご希望」という想定です。
左右で生活エリア分けた間取りです
延べ床面積 74.52㎡(22.54坪)
1LDKの間取りです。
特徴は中央を突き抜ける「通路」。この通路で活動エリアのリビングと休息エリアの寝室や浴室を左右に分けています。
玄関を開けると庭まで突き抜ける「タタキの通路」がお出迎え
玄関から向こう側の庭まで突き抜ける「タタキの通路」。
来客者は誰しも「何?」って思うでしょうね。
その通路を挟んで左右にリビングエリアと寝室エリアを分けてあります。左右エリアを行き来するには通路に設けた踏板を渡っていただきます。
リビングと寝室も障子で間仕切り
通路部分と各居室は障子で間仕切ります。
この障子は引き込み戸とし、全て全開にすれば通路を挟んでほぼワンルームとなります。
邪魔な要素は極力排除。サブテーマは「すっきりシンプル」
照明器具などの邪魔な要素は極力排除。すっきりとしたモダンリビングのために照明器具はダウンライトでプランニング。
天井を折り上げての間接照明でもいいのでしょうが、天井もすっきりとさせるために「角」を作らない。あくまで「まっ平」に。
天井までの高さのあるH2400の建具。これも「すっきりさ」を演出する要素です。
この間取りには高気密高断熱が必須です
建具を全て全開にしワンルームで生活してもらうことを想定していますから、家全体の断熱性能を向上しないと「夏暑くて冬寒い家」になってしまいます。
ましてや間仕切る建具は障子です。断熱性能はゼロです。
よってこの家には「高気密高断熱化」が必須です。
家の断熱性能を向上させるためには、壁の断熱材も重要ですが、サッシから逃げる熱も考えなければ満足する断熱性能は得られません。
断熱性能のいいサッシは「樹脂サッシ」が抜群に性能が高いです。商品名で言うとYKK APのAPW430とかですね。APW430という商品はトリプルガラスを採用した樹脂サッシです。
大きなサイズのサッシは特注で依頼しましょう
この間取りのサッシは数が多くないものの、一つ一つが大きなサイズとなっています。
大きな開口を取るためにできるだけ高さのあるサッシを採用したいですが、メーカー標準サイズ以上の大きさって、特注で対応してもらえるのはご存知でしょうか?
と言っても、南面に配置した1.5間の間口のサッシは、残念ながらAPW430では特注でも対応できません。理由は重量が許容範囲を超えるからです。W2600ではH2000が限界です。
断熱性能の高い樹脂サッシで考えるなら、同じYKK APのAPW330であればW2600の間口でもH2200まで特注対応可能です。APW330はペアガラスの樹脂サッシですから、その分重量が軽いのが理由でしょう。
このように大きなサイズのサッシは特注で製作してもらうといいでしょう。
壁は「塗壁」で、床は「無垢」の床材で。
外の壁も室内の壁も目地のない「塗り壁」で仕上げたいものです。
これも邪魔な要素である「目地」を排除するためです。漆喰などの白壁が似合いますね。
床は無垢材の床を使いたいです。漆喰などの白壁ではすっきりさはあるものの「寒々しさ」はどうしても出てしまいます。よって床は温かみのある無垢材がオススメです。
和の要素である「スギ」や「ヒノキ」などの無垢材が温かみのある雰囲気向上に一役買ってくれます。
「古臭い」ものを「今どき」な平屋の間取りへ
昔ながらの和の要素であっても、このように思い切った使い方をすると現代和風的なデザインになります。
障子って古臭いイメージがありますが、どうでしょうか?
思い切ったデザインで「和モダンな平屋」に採用してみても面白いかもしれませんね。
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