住宅のライフサイクルコストを考えるなら、高耐候性シーリングは必須です。

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窯業系サイディングメーカーが、こぞって高耐候性外壁材を売りに出してます。

ニチハでは「Fugeフュージェ」でプラチナコート30として30年保証をうたい、KMEWでは「光セラ+無機塗装」でキレイが長持ちをアピールしています。
AT-WALLのガーディナルもフッ素コーティングで色あせや変色の保証を提供していますね。

昔のサイディング材は数年で色が褪せたり、反りが発生したりでイメージが悪かったですが、本当に現代のサイディング材は長持ちします。

サイディング張りの外壁

しかし、サイディングに目地はつきもの。

そして目地のコーキング材(シーリング材とも言います)は、どうしてもサイディング本体よりも劣化が早いです。

ニチハのFugeのような四辺あいじゃくり商品であれば、その目地を「少なく」することは可能です。ですがサイディング張りで目地を完全になくすことは不可能です。どこかに必ず「目地」はあります。

ということは、サイディング本体を高耐候性の商品を選んでも、目地が高耐候性のものでなければその高耐候製の意味はあいまいになってしまいます。

どこの住宅会社でも、高耐候性の外壁材を検討するようなお客様には、高耐候性のシーリング材を勧めるはずですが「同じ高耐候性シーリング材でもメーカーによってその特性はちょっと違います」という事まではあまり言わないはず。

ライフサイクルコストを考え、高耐候性サイディングを選ぶのは正しい判断です。そういう方は更に踏み込んで高耐候性シーリング材も合わせて十分に検討してください。

そのような方に、私はこれをおすすめします。

ニチハの「プラチナシール」。これ一択です。

今回は、なぜ高耐候性シーリングを勧めるのか? また、なぜ選ぶならニチハのプラチナシールなのか? を解説します。
シーリング材の打ち替えは足場がなければできません。後悔先に立たず・・・ぜひご検討を。

目次

なぜ?目地ごときにそんなに意味があるの?

サイディング材の目地を埋める材料がシーリング材です。

ニチハ曰く、プラチナシールは色持ちが良いだけの高耐候シーリングではなく、シーリングとしての基本性能を最重視して再開発された「超高耐候シーリング」です、と言っています。

そのニチハが言っている「シーリングとしての基本性能」とは何でしょうか?

外壁材の基本性能と合わせて解説します。

まず、外壁材に求める性能は何でしょうか?

もちろん初めに思いつく外壁材に求める性能とは「デザイン」ですね。あなたの家のお化粧の部分、外壁材のデザインは大切です。あなたもどの外壁デザインを採用するか? ものすごく悩むことでしょう。

では、次に頭に浮かぶ外壁材に求める性能は何でしょうか?

これはあたり前過ぎて、意外と皆さん答えられません。

そうです! 「防水性能」 です。

あなたの大切な家の骨組みである構造躯体を雨から守ってくれる役目が外壁材です。

木造住宅では特にその防水機能が大切です。木材が水に濡れてしまっては木が腐ってしまい、これが数年数十年と続くと木材本来の耐久性はほとんどなくなってしまいます。

つまりあなたの家の構造躯体を雨漏りから守ってくれる、これが外壁材の地味な基本性能です。

その外壁材に隙間があると・・・

外壁材には防水性能という大切な役目があると言いました。

では、外壁材に隙間があったらどうなるでしょうか?

当たり前ですが、隙間から水(雨)が侵入します。サイディング張りでは必ずこの「隙間」が存在します。

サッシ周りサイディングとサイディングとのジョイント部(4辺あいじゃくりといいまして、板と板が重なるような形状として隙間を作らない工法もあります)、軒天との取り合い部(水切りという金属で処理する場合もあります)などが、サイディングで言う「隙間」にあたります。

この隙間を埋める材料が「シーリング材」です。

シーリング材の役目とは?

サイディングの目地材
サイディングの目地材

もう皆さんわかると思いますが、シーリング材の役目は隙間を埋めて水が侵入しないようにすることです。(他にも役目はありますが、今回は割愛します)

ですが、一番最初に述べたとおり、シーリング材というのはどうしても耐久性の面で心配があります。

通常品のシーリング材では、劣化が激しい場所だと5年も経過すればヒビが目立ちだし、そのうちにヒビ割れになります。「割れ」ということはその時点で「隙間」ができたことになります。つまり水が内部に侵入します。これではシーリング材の役目を果していません。

また、これだけで雨漏りにつながってしまってはたまったものではありません。5年で雨漏りしてしまっては困りますよね。ましてや現代の住宅では10年保証が義務付けられていますし。

よって万が一、シーリングが劣化して隙間ができ、内部に水が侵入しても即座に雨漏りにつながらないようにするため、サイディング工法では下地材に透湿防水紙という物を施工します。

これでシーリングが劣化して隙間ができても、しばらくは大丈夫という仕組みで施工されています。

外壁材+シーリングは一次防水の役目
その中の防水紙が二次防水の役目

ということで、サイディングの防水性能は一次と二次の防水機能であなたの家を雨漏りから守っています。

ここで勘違いしてはいけません。

というのは、一次防水のシーリングが劣化しても大丈夫じゃん!って思った方もいるはず。ある意味正解ですが、間違った解釈でもあります。

シーリングが劣化した状態で長年放置すると、サイディング端部からの劣化や思わぬ雨漏りにつながる可能性があるからです。また劣化したシーリング材は見た目も悪い。チャックが閉まらない服のようなものです。

シーリング材の基本性能をもう一度。

ということで、シーリング材の基本性能は隙間を埋める、シールするということです。

確かに見た目も重要です。しかし外壁材の基本性能の防水性能が劣っていてはなんの意味もありません。

つまりより長い期間で隙間を作らないシーリング材が重要なのです。サイディング材との密着度や長い間きれいさを保つ低汚染性も兼ね備えたシーリング材がベストなのです。

いくらきれいな車でも、走行性能が悪い車では満足しませんよね?

実はサイディングという物は伸び縮みします

えっ?あんなに固い板みたいなものが伸びるのか?

そうなんです。あなたの知らないうちにサイディングというものは伸び縮みしています。最大で5ミリくらいはあるでしょうか?

この伸び縮みの影響を受けるのがシーリング材です。サイディングとサイディングの間の目地シーリング、これが左右に引っ張られる感じですね。

この伸び縮みを繰り返すと、びょーんびょーんと(実際にはそんなに伸びませんが)繰り返されることによりシーリング材にダメージを受けます。

この伸び縮みを柔軟に受け答えする為には、固い目地材ではだめです。柔らかい目地材(シーリング)が必要です

プラチナシールの特性

  • 雨、湿気、熱に負けない接着性
  • 伸縮繰り返しに負けない耐久性
  • 長期間に渡って「切れない」をサポートする特性
  • 一般的な素材の3倍以上の耐候性、低汚染性、目立ちにくいを実現

ニチハの説明では、プラチナシールの特性をこのように記載してあります。この言葉からもシーリング材としての基本性能を重視しているのがわかります。

この特性の中でも、他社の製品と比較して優れているポイントが繰り返しに負けない耐久性です。

先程述べたとおりサイディングとは伸び縮みします。これが幾度となく繰り返されています。この繰り返しに負けない柔軟性がプラチナシールにはあります

プラチナシールのサンプル品

 

プラチナシールのサンプル品がありましたので写真を載せますが、このように軽くねじっただけでもこんなにびょーんと曲がります。この写真のようにプラチナシールはものすごく柔らかい。

かたや、一般的なシーリング材はどうかといいますと、こんな感じです。

一般的なシーリング材

これ、同じくらいの力でねじってます。こっちは固い。ゆえに変形も少ない。つまり柔軟性がないということです。

わかりやすく言うのであれば、

一般的なシーリング材はハードグミみたいな硬さ
プラチナシールはつきたてのお餅みたいな柔らかさ(ちょっと言いすぎかもしれませんが・・)

柔軟性がないシーリング材では、サイディングの伸び縮みに対応できません。いくら高耐候性でも年間で何回も繰り返される伸び縮みについていけません。よって破断する。

つまり、この柔らかさが繰り返しに負けない耐久性を生む要因の一つであり、なぜニチハのプラチナシールをおすすめするのか? の答えです。

もちろん汚れにくい低汚染性の特徴も、しっかりとありますしね。

 

半永久ではないがゆえにそのメンテナンス頻度も重要

いくら高耐候製のシーリング材といえども、メンテナンスがいらないわけではありません。

おおよそ15年前後で打ち替え等のメンテナンスが必要になります。しかし、一般的なシーリング材では約10年ごとのメンテナンスが必要になってきます。

たった5年の違い?

と思った方もいるでしょう。しかし家というのは何十年も住み続けるものです。ワンサイクル5年違えば、その家の寿命である何十年というスパンで考えたときに、トータルでのメンテナンス回数が減るのは歴然です。

引用元 ニチハのホームページより

ぜひ、地味な目地材にもコストをかけてください

最後に言います。

高耐候性シーリング材は少し金額が高いです。通常品と比べ約1.5倍から2倍近いコスト増となります。金額で表すと、30坪くらいの家で10万円から20万円くらいのコストアップになります(住宅会社によってその金額は異なります)。

しかし、たったそれだけで「安心」が手に入るのです。

今回の記事を読んでいただいた方は、サイディングの本体も重要だけど目地も重要だと言うことがおわかり頂けたかと思います。

たった10万円。一日に換算すればほんの僅かな金額です。

外壁保険に入ったと思って、ぜひ高耐候性シーリング材を検討してみてください。そしてニチハのプラチナシールも検討に入れてみてください。

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