住宅用のサッシは本当にいろいろな物があります。
グレードが高いものであればそれはいいのはわかっているけど、結局どれがいいのかわからないと思います。
私のオススメは、アルミ樹脂複合サッシ+LOW-Eガラス(アルゴンガス入)の組み合わせがコスパ的にも性能的にも一番のオススメです。(北海道、東北のような地域は除く)
では、住宅のサッシ選びのまとめです。
主な住宅用サッシメーカーは3つしかない
日本の主なサッシメーカーは下記の3メーカーです。
・LIXIL
・三協アルミ
・YKK AP
たったこれだけです。昔はもっとたくさんありましたが、吸収合併され今はこの3メーカーです。
あと住宅用では無いですが、フロントサッシと言って主にビル用のサッシをつくっているメーカーが数社あります。
サッシの種類、グレード
サッシを構造上から分けるとおもに下記の3種類になります
・アルミサッシ
・アルミ樹脂複合サッシ
・樹脂サッシ
他に、木製サッシもありますが、主要3メーカーがつくっているのは上記の3種類です。
一番金額が安いのはアルミサッシで、一番金額が高いのは樹脂サッシになります。
で、性能が一番低いのはアルミサッシ、一番性能が高いのが樹脂サッシになります。
そうすると、金額が一番高く性能が高い樹脂サッシがいいのか?というと、そうでもありません。
当然、それぞれにメリット・デメリットがあります。
アルミサッシ
昔からある窓がアルミサッシです。昭和時代の建物ではアルミサッシ+単板ガラス(一枚ガラス)の組み合わせがほとんどだったと思います。
アルミサッシのメリットはコストパフォーマンスが高く、加工が簡単なこと、また普通のアルミサッシであれば軽量であることもメリットです。
デメリットは、アルミであるがゆえに熱伝導率が高く、結露が容易に発生することです。
熱伝導率が高いということは、寒い日に室内を温めても、このアルミを介して熱が逃げてしまいます。
主要3メーカーどこでもアルミサッシはありますが、最近の製品は外側と内側の間に断熱材を挟む、窓枠と接する部分だけ樹脂を使用するなどして多少の製品改善がされたものがラインナップされています。
また、加工性がいいのを利用してこんなことも容易にできます。
住宅のリフォームで、サッシの寸法を変えて間取り変更したいときなど、その日にサッシを外し、サッシ工場で加工したものをその日の夕方には現場に取り付ける、という対応も可能です。(実際に私はなん現場もこの方法で施工しました)
アルミ樹脂複合サッシ
これは、外側はアルミで内側は樹脂で作られたサッシです。
なぜこうなっているかというと、先程述べたアルミサッシの弱点である熱伝導率をおさえる目的です。
樹脂はアルミに比べて熱伝導率が少ないです。よってすごく寒い日に室内で暖房をつけても結露が発生しづらくなっています。
また樹脂部分の色がアルミの色と違うものが選べますので、例えば外はシルバー色のアルミサッシだけど、室内はホワイト色の樹脂という組み合わせができます。
他に木目カラーもありますので、インテリア性に優れているともいえるでしょう。
樹脂サッシ
これは外側も内側も樹脂でできたサッシです。
アルミに比べ樹脂の熱伝導率は1/1000と非常に低く、外も中も樹脂にすることにより断熱性は格段に向上します。
また遮音性にも優れています。
最近はこの樹脂窓にトリプルガラス(3枚のガラス)仕様の窓を採用するケースもチラホラ見られ、この場合は純粋なアルミサッシと比べれば遥かに性能の高い窓になります。
デメリットは樹脂の耐久性です。
耐久性を高めるために、樹脂自体の厚さで強度を出しています。よって重い。トリプルガラス仕様なんて本当に重い。
また紫外線による劣化がどうしてもアルミサッシに比べて心配です。しかし、メーカー曰くしっかりメンテナンスすれば30年位は問題ないとのことですので、それほど大きなデメリットではないかもしれません。
結局どれがいいのか?
北海道や東北地方の寒い地域であれば、間違いなく樹脂サッシでしょう。もしくは他のサッシと樹脂サッシの2重窓でしょうか。
これ以外の地域では、アルミ樹脂複合サッシが一番コスト的にも性能的にもおすすめです。
性能がいいのには越したことはありませんが、樹脂サッシほどの性能は求めない、というかアルミ樹脂複合サッシでも性能は十分かと思います。
樹脂サッシはどうしても重く、アルミに比べメンテナンスが必要であり金額が高いです。
メーカーはどこがいいのか?
同じグレードであれば、どこのメーカーでもほとんど性能は同じです。
ですが、それぞれのメーカーで特徴のあるサッシを出しています。
三協アルミであれば、アルジオというサッシ。これはビル用サッシ並の耐風圧性能がある窓です。また下のレール部分が工夫されていてお手入れがしやすくなっています。
YKK APであれば、APWシリーズ。世界でもトップクラスの断熱性。またデザイン性が非常に高い。いわゆる普通の窓でなく、2連窓などの様々なバリエーションがあります。
LIXILであれば、LWスライディング。窓を開け放つと室内からは窓の存在がなくなります。外のウッドデッキがある場合など、外と中の連動性を作りたいときにはうってつけです。
他にも、各メーカーしのぎを削って新商品を開発し、特徴のある窓を発売してますので、自分の目的にあった窓を探してみてください。
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