昨今のコロナ禍は先行きが不透明で、誰しもが不安を抱えながら生活しているのではないでしょうか?
自分の会社は大丈夫だろうか?自分のいる産業は大丈夫だろうか?
給料は減らされるのだろうか?ボーナスはちゃんと出るのだろうか?
不安ですよね。早く以前の通常な日常に戻ってもらいたいものです。
そんな中でも家の購入を検討している方は、少しでも安く家を購入したい! と思っているはずですよね?
でもせっかくのマイホーム。変な妥協はしたくない。
そんな方に少しでもコストを抑える方法を教えます。今回はその第一弾。
家の形から求めるローコスト方法について、ありとあらゆるお客様と格闘した建築士が解説します。
同じ床面積でも長方形にするだけで外壁面積は増加する
平面図(家の間取りを書いた図面)で見たときに、同じ床面積でも長方形な家の形のほうが正方形の形よりも外壁工事費が高くなります。
理由は簡単。形によって外壁面積が異なるからです。
本当なの?
って思う方のために、実際に計算してみます。
このAの正方形な形とBの長方形な形がありますが、床面積は同じです。
- Aの床面積 5m×5m=25㎡
- Bの床面積 2.5m×10m=25㎡
両方とも同じ床面積 25㎡です。
では、外壁の面積を計算してみましょう。
- Aの外壁面積 5m(底辺)×5m(高さ)=25㎡×4面=100㎡ 合計 100㎡
- Bの外壁面積 2.5m(底辺)×5m(高さ)=12.5㎡×2面=25㎡
10m(底辺)×5m(高さ)=50㎡×2面=100㎡ 合計 125㎡
なんと、同じ床面積でも長方形のほうが25㎡も外壁面積が多くなります。
金額に表すと明らかな差が実感できます。
単純に外壁工事費が㎡あたり5,000円だったとしましょう。
AとBの外壁工事費を計算してみます。
- Aの外壁工事費 100㎡×5,000円=500,000円
- Bの外壁工事費 125㎡×5,000円=625,000円
なんと! 同じ床面積でも、長方形の家の形にするだけで外壁工事費に125,000円もの差がでます。
同じことが内装工事費にも言えます。
上記の計算は外壁面積で計算してみましたが、内壁面積でも同じことが言えます。
内壁面積とは、いわゆる内装仕上げ工事費になるわけですが、一般的にはクロス張り工事費ですね?
内壁も外壁と同じ面積だったと仮定し、クロス張り工事費を2,000円/㎡で計算してみます。
- Aの内装工事費 100㎡×2,000円=200,000円
- Bの内装工事費 125㎡×2,000円=250,000円
外壁と同じように、同じ床面積でも、長方形な家の形にするだけで内装工事費に50,000円の差が出てしまいます。
同じ床面積でも外部と内部の壁面積が異なる理由で、こんなにもコストに差がでます
- 外壁工事費の差額 125,000円
- 内装工事費の差額 50,000円
家の形が長方形になるだけで、合計175,000円もの差が出ることになります。
今回の試算は簡単な単価で計算してましたが、実際にはもっと高い単価ですから家の工事費の実差額はもっと高額になります。
まとめ
ご理解いただけたでしょうか?
住宅の金額を表す単位に、坪単価というものがあります。
坪単価とは、住宅の総工事費を面積(坪)で割った金額のことを言いますが、上記の理由により同じ床面積でも、長方形の形の家のほうが坪単価は高くなります。
住宅会社によっては、単純に坪単価でのみ計算する会社もありますが、一般的には外壁や内装の合計面積を計算して住宅の工事費を計算します。
よって一般的な消費者であるあなたがわからないうちに、長方形の形によってコストは高くなっているのです。
ローコスト住宅で売っている会社の建築事例を見ると、正方形の形に近い家が多いのはこの為です。
あなたが、本気で住宅建設のコストを抑えたいのであれば、正方形に近い間取りにしたほうがコストを抑えることができます。実際には家の形とは、敷地上の制限や使い勝手とかデザインにも関係しますから一概には決められませんが、参考にしていただけましたら幸いです。
他にもコストを抑える方法はあります。また次回の記事で解説します。
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