木造住宅の施工チェックポイントその2 外壁下地構造用合板 

外壁下地構造用合板

ツーバイフォー工法という言葉は聞いたことあるでしょうか?ツーバイフォーと言われる木材で骨組みをつくり、その骨組みに合板(ベニヤ)を釘で打ち付けて、さながら家を箱のようにして耐震性を高めた工法です。

一般的な在来木造軸組工法(木の柱とか梁を組み合わせてつくる工法)では、昔はスジカイ(斜めに取り付ける木材)を使って、横からの荷重に耐える考えでした。

しかし、現在の在来軸組工法では、ツーバイフォー工法のように柱の外面に構造用合板を打ち付け、家を箱のようにして耐震性を高める考えが一般的です。

その外壁下地の構造用合板で耐震性を確保しているのですから、その合板の施工方法があいまいでは家の耐震性に不安があります。

今回は、誰でもわかるその構造用合板のチェックポイントを見ていきます。

目次

ただ打ち付けてあればいいってもんではないです

外壁下地に使用する構造用合板の一枚の大きさは、910mm×3,000mmが一般的です。メーターモジュールの建物には1,000mm×3,000mmのものが使用されます。厚さは9mmが多く、12mmのものもあります。

この一枚の合板の四周と中央部に、決められた釘を決められた間隔で打ち付けることで、その耐震性が確保されます。

合板の種類によって使用する釘と釘ピッチは異なります。

今回の例では、外壁構造用合板の標準施工で一番多いと思われる、針葉樹合板の構造用合板で見ていきましょう。

釘の種類

まず、構造用合板に使用する釘ですが、N釘と呼ばれる釘を使用します。普通のホームセンターに売っているだれでも見たことがある釘とは異なります。太さが違います。普通の釘は丸釘と呼ばれます。

このN釘には様々な長さがあり、9mmの構造用合板に使用する釘の長さは50mm以上と決められています。

このN釘の頭のところには、その釘の長さが刻印されています。

下の写真に写っている釘の頭に 50 と書かれているのが見えるでしょうか?(すいません、写真の中の釘に書いてる数字が回転していて見ずらいです)

釘の頭に長さが刻印されている

釘は木材に打ち付けてしまえばその長さを確認できません。

よって釘の頭にある数字で、その釘の種類、長さを確認できます。

釘打ち間隔

家の耐震性を構造用合板を使用して壁量計算するときは、この構造用合板を打ち付けた壁は2.5倍で計算します。(ちなみに45×90のスジカイは2.0倍で計算します)

2.5倍の壁量計算を行う時の釘打ち間隔は、一枚の構造用合板の四周にN50の釘を150mm間隔、中央部にN50の釘を150mm間隔で打ち付けると決められています。つまり釘と釘の間隔が200mmとかでは不合格となります。(厳密に言えば151mm以上では一切不合格です)

下の写真を御覧ください。

住宅に施工された外壁下地構造用合板の釘ピッチが不合格な施工例

一見良さそうですが、釘の間隔を測ってみると、約180mmありました。不合格です。

どこの大工さんもこの釘を打つときに、わざわざ寸法を測って釘を打っていません。その大工さんの感覚です。ましてや釘を打つのも手で一本一本打っていません。釘打ち機と言われる機械で、パスっパスっ!という感じで続けざまに釘を打ち付けていきます。

この釘を打つ感覚が狂うと、写真のように広い間隔で打ち付けてしまうのです。

でもこれでは不合格です。このようなときは広い間隔の真ん中あたりにもう一本釘を打って対応します。

釘の打ち方

下の写真を御覧ください。

めり込んで打ち付けられている釘

合板の表面よりも釘がだいぶ沈み込んでしまっています。釘がめり込み過ぎています。

釘のめり込み過ぎも不合格です。

この沈み込んだ釘の状態では、釘の周りの合板は釘に押しつぶされて厚さが半分くらいになっっています。ゆえにその釘の部分だけで見れば、9mmの合板ではなく5mmくらいの合板を打っているのと同じことになります。これでは本来の性能を発揮できません。

この場合の対処方法は、問題の釘からちょっと離れたところにもう一本釘を打って対応します。

正しい釘の打ち方は、下の写真の釘のように合板の表面とツライチまたは若干めり込む程度とされています。(もちろん浮いていてもだめです)

正しく施工された釘

このような釘の打ち方も不合格です

合板の端に寄り過ぎている釘
釘を打つ場所が合板の端に寄り過ぎている
間柱に打ち付けられた釘 間柱から外れている

構造用合板は柱または間柱及び梁と土台に対して釘を打ち付けます。その柱などの木材に確実に釘が打ち付けられていなければ意味がありません。

上記の右側の写真は間柱に打ち付けられた釘の写真です。間柱の厚さは45mmです。目盛を当ててない写真で分かりづらいですが、写真内の左側の釘は間柱から外れてしまっています(左に寄り過ぎ)。下地がないところに打ち付けているため、釘のめり込みがさらに強いから下地をはずしているのがわかります。

下地から外れたところに釘があっても、全く意味がありません

左側の写真に写っている釘は、合板の端のすれすれの位置に打ち付けてあります。これでは意味がないのはおわかりいただけると思います。

一般の方でも自分でチェックしてみましょう

今回ご紹介した構造用合板のチェックポイントは、一般の方でも施工してある現場を見れば誰でもチェックできます。同時に寸法を測る目盛をあてがってみれば、ひと目でわかります。

家が完成し、仕上がってからではチェックできない部分です。安心して住める家を持つためにも、お施主様自らチェックしてみることをおすすめします。


住宅に使用される外壁構造用合板は何種類もあり、住宅会社によって使用する合板は異なります。今回は針葉樹合板の構造用合板を例にご説明しましたが、石膏ボード系耐力面材、無機質系耐力面材などがあります。

種類によって釘の打ち付ける間隔は異なります。(使用する釘はだいたいN50です)わからない場合は施工している住宅会社にお問い合わせしてくださいね。

ダイライトは要注意!

ダイケンから販売されている無機質系耐力面材のダイライトは、釘の施工方法をより注意しないといけません。

保管して置いてあるダイライト移動しようとして動かすときに、ちょっとでも持ち方が悪いとあっさり割れてしまいます。

割れてしまったダイライト

よってめり込みすぎた釘の施工は要注意です。おおきな地震がくればめり込みすぎた釘を打ったところを起点に合板がもげてしまうと想像されます。

もちろん正しい施工がされたダイライトはまったく問題ありません。
ダイライトは火災にも強い耐力面材ですからオススメの構造用合板のひとつです。

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