だるまストーブのあるお家で頭をリセット! 省エネ住宅とログハウスはどっちが幸せ?

どうも、こんにちは。  たまの休日には頭をリセットしたい建築士のmakotoです。

住宅購入者であるお客様に対して、「断熱性能を高めよう」とか「健康の為には住宅性能の向上が必要です!」なんてことを自ら説明している私ですが、休日に訪れた知人の家で、ふと「高性能な住宅について」考えてしまいました。

その、ふと考えてしまった住宅は、ログハウスのお住まいです。

玄関からして「住まうことを楽しむ」ことが溢れ出している

このお住いは、最近の最先端建材を使用して建築する高性能な住宅とは正反対の住宅です。

でも、決してこの住宅が不満のあるものではなく、むしろ高性能住宅を説明している私自身でさえも居心地のいい空間と思えるステキなお住いでした。

高性能なんて言葉とは無縁な家で、この家は「隙間」だらけです。さらに「傷」もつき放題。ドアなんてピッタリ締まりません。

それでも、決して「不満爆発な家」ではない。

なぜでしょうか?

まぁ、住む人の好みや性格にもよるところが大きいでしょうけど、私が思うのは「住まうことを楽しんでいる」からだと思うのです。

目次

リビングに入ると、いい意味での「雑多」な光景が!

整然と片付けられたリビングもステキです。

しかし、毎日片付けていつもキレイピッカピッカを維持するのはなかなか大変です。

でも、このお住いは違う。

全てが「見える」リビングだけど、決して「散らかっている」とは見えない

この家には高機能なキッチンなんてありません。しまいやすい食器棚もない。最新家電なんて一切無い。

ほとんどの食器がオープンな棚に置かれ、中央のおおきなテーブルの上には生活感漂うものがたくさん。

扉もなにもない食器棚

でも、それでいい。

なるべく生活感の感じるものは隠したいと思う人が多いでしょうけど、こういう状態であればなんでもすぐに取り出せる。またいつも見えるからこそ、ある程度整然と片付ける習慣になる。

このキッチンは、きっとにぎやかな話し声がいつもしているでしょう。

「ねぇ!あれとって」とか「それ、うまそうだな・・・」とか。

それが、この家のキッチンを楽しんでいるということであり、このキッチンで楽しむ為には隠す収納なんて一切必要ないということでしょう。

また、訪れた1月下旬の寒い時期でも何故か寒くない。

図太い丸太で作られたログハウスであるということも大きいでしょうが、ドアの周りには隙間だらけの家なのに、高性能な最新家電なんて一切無い家なのに・・・寒く感じない。

リビングの奥には、だるまストーブが鎮座しています

風情のあるだるまストーブ

この家の暖房器具はこれだけです。だるまストーブひとつだけ。

だるまストーブと言えば、小学校にあったのが思い出されるけど(お前、歳いくつだ?って言われそうですが)それ以来見たことは記憶に有りません。

しかしこれ、むちゃくちゃ暖かい!です。

ストーブから1mくらい離れていても「暑いな」って思うくらい暖かい。高性能な最新エアコンなんて比ではありません。また石油ストーブとも違う、なんていうか温かみのある「熱さ」があります(暖房器具であればなんでも温かみはあるでしょうけど、機械的な温かみではく人間的な温かみとでも言う感じです)

また、ストーブの中に薪をくべる作業がなんともいい。

燃焼室が大きくないため、小さい薪を入れる必要があるとのこと

これ、当然ですがタイマーありません。温度調整もできません。もちろん「アレクサ」が登場する余地なんて一切ありません。

これまた最近の最新家電の便利さを知ってしまった私みたいな人にとっては、不便じゃないの?っておもうことがたくさんある。

毎日、薪をいれて火をつけて、薪がなくなればまた薪を投入。しかも燃料である薪を常に確保しなければ、この暖房器具を「スイッチオン」することすらできません。

でもね、ここでも私思いました。

この面倒くさい暖房器具をスイッチオンして、燃焼具合を自分で調整するアナログな作業も「住まうということを楽しんでいる」ことのひとつなんだと。

最新建材では「絶対にありえない工夫」がいっぱい

有名メーカーの最新建材は精巧に作られています。

そりゃもう1mmの誤差さえも許されない精度で作られ、新築住宅の現場で施工されます。施工する我々も「マニュアルがどうのこうの」だ、「許容範囲を超えていないか」なんて言う感じで家を施工します。

でもこれは当たり前です。否定するつもりはありません。

住宅はお客様の資金で作る大切な資産なわけで、それをプロとして恥ずかしくない精度で提供するのは我々住宅関係者の使命でしょう。

でも、これもこの家を見ていたら、またなんか考えてしまいました。

ドアの取手が、なんと「枝」で作られている

ドアノブに使われている部材はきっとそのへんで拾ってきた「枝」でしょう。潔癖症の人では絶対に許せないことでしょうが、ドアノブに枝を使ってしまうこのセンスも素晴らしい。

ご主人が自作したものと言う事でしたが、これもまた「住まうということをを楽しんでいる」ことのひとつの部位を見つけてしまいました。

なんでも自分でやって家を楽しむ

この住まいのご主人はなんでも自分で施工します。

この壁もそうです。

セルフ施工のしっくい

セルフ施工の珪藻土の壁の中のステンドグラスがいい味を出している

珪藻土で塗られた壁の中にステンドグラスが入っていました。

しかし、よーく見てみると周囲の枠部分にちらほらはみ出た部分があります。決してその精度は高くない。(すいません、職業病です)

この精度であれば、もう住宅会社の電話は苦情で鳴りっぱなしでしょう。

でもこれもご主人が「住まうことを楽しんで」作った壁だから許せる。自分で施工したから愛着も湧き、そんなこまかい部分なんてどうでもよくなってくる。

現代は全てのもので「ギスギス」しすぎでは?

最後にだるまストーブの前に置いてあるロッキングチェアで休ませてもらいました。

「住まうこと」について考えさせられる空間

ロッキングチェアなんて座ったのは何年ぶりでしょうかね。

また、このロッキングチェアに座っていると普段よりも時間がゆっくり感じられるのは私だけでしょうか?

都市でギスギスとした時間に縛られる仕事をしていた日常を忘れ、自分の思考をじっくり考える事ができる。また時には「なにも考えずにコーヒーを片手に読書」なんて時間がとても似合う椅子です。

これ、仕事に追い回されている現代人全員にススメたい。

あまりにもロッキングチェアに魅せられ欲しくなってしまった私は、帰宅後すぐにポチってしまったくらいオススメです。

話はそれましたが、このロッキングチェアに座って正面のだるまストーブの先を見ると、ガラス戸の間に「隙間」が見えました。(こういうのを探してしまうのも職業病ですね)
でもそんなことはどうでもいい。
そう思わせる空間がここにはありました。

住まうことを楽しむ

傷があったり、正確に作られていない住宅を「グダグダ文句を言うな!」ということではありません。

そんなことよりも「あなたはあなたの家を楽しめていますか?」ということを今回のログハウスで思い知らされました。

そりゃ、家を作るのは一般の人には難しいです。道具だって必要です。

でも、特別な道具が必要のないDIYだっていくらでもある。

セルフビルドの外流し

この家のような「住まうことを楽しむ」のは並大抵の作業量ではないでしょう。

でもこれを達成した後は思いっきり満足出来ているのではないでしょうか?

決してその精度は高精度ではありません。素人が隙間だらけで施工し、そのへんで拾ってきた枝でドアノブを作るのですから、高性能な家でもありません。

高性能な家はもちろん立派です。

しかし、今回の家では高性能な家にはない「住まうことを楽しむ」ことが強く感じられる住宅であると言えます。

エアコンのスイッチを入れることに楽しみを見いだせますか?

メーカーが精巧に作ったドアノブを握る度に楽しみを見いだせますか?

毎晩、書斎でパソコンにかじりつく生活に楽しみを見いだせますか?

楽しみを見いだせればいいんです。エアコンをスイッチオンする度にその月の光熱費が気になってチェックすることに楽しみを見いだせればいいんです。

「住まうことを楽しむ」ことができれば、その家の愛着も湧き、自分で手入れを行い、強いては住宅の高寿命化につながっていくものだと私は思います。

高性能な家に住むことも満足度は高いでしょうけど、自分の好きなモノに囲まれ「住まうことを思いいっきり楽しめる家」の方が人生楽しく過ごせるのではないでしょうかね?

建築士makoto
負担の大きい段差やヒートショックなど、身体に悪影響のある要素を無くすことも住まいには大切です。

・・・・最後にこういう事書いてしまうのも職業病だ・・・

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