木造住宅の工程 床断熱材の施工 適切な施工をしないと後で厄介な事になりますよ

木造住宅の床部分の断熱材の施工方法は大きく分けて「床断熱」と「基礎断熱」があります。

圧倒的に多いのは床断熱です。これは文字通り床の下で断熱層をつくる施工方法で、施工も難しくなく基礎断熱に比べコストもかからないというメリットがあります。

床断熱は床を支えている大引きまたは根太間へ断熱材を入れ込む施工方法です。施工方法は簡単ですがなにせ床下空間になりますから、問題がおきて後から修正を加えることは容易ではありませんので注意が必要です。

お客様
床断熱材の不具合って何があるの?
一般の方は床下空間に潜ることなんてそうそう無いでしょうから、床断熱材の不具合なんて気にもとめないのかもしれませんね。でも実は床断熱材の不具合って意外と多いのです。
  • 断熱材が入っていない(入れ忘れたところがある)
  • 断熱材が垂れ下がっている
  • 断熱材に隙間がある

私は床下点検の依頼があったときに床下に潜ることがしばしばあります。そのときに見かける断熱材関係の不具合事例は上記のようなものがあります。

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あまり見られない住宅の床下

断熱材が入っていないというのは、もう施工する大工さんのモラルや工務店のチェック機能が無いために起こることです。完全に「施工ミス」にあたる部分ですから施工側が気をつければいいことです。

断熱材が垂れ下がっている、隙間がある、というのは施工する人間の知識不足から起こる不具合でしょう。

そもそも断熱材というのは床でも壁でもどこの場所でもそうですが、「隙間を作らない」ことがいい断熱層を形成するポイントです。いくら性能のいい断熱材を使っていても隙間があってはより良い断熱効果は期待できません。

いい断熱材を使ったのに、いまいち断熱具合がよくないなぁ~と思っても後から是正するのは難しい場所ですから、しっかりとした知識をもって施工したいものです。

フクフォームECOという断熱材

この木材(大引き)の間に断熱材を充填します

床の断熱材はたくさんの商品があります。

今回採用した断熱材は、フクビのフクフォームECOという断熱材です。

この断熱材の構成物質は、産業古紙、デンプン(トウモロコシ)、ポリプロピレン樹脂となっています。なにやら建築材では似つかわしくない成分ですが、要するにエコな素材であるということですね。

現場に来た断熱材はざぶとんみたいに正方形な形をしています。これを隙間なく大引きの間に充填していきます。

充填したフクフォームECO

この断熱材ですが、ちょっと特徴的な施工方法なんです。四角い断熱材の左右に不織布があるのですが、それを大引きの上にかけてタッカーで留め付けて施工します。一般的なボード系の断熱材では専用ピンで固定しますが、不織布で固定するあたりもエコな素材と言うことなんですね。

フクフォームエコのカタログより引用

厚さは80mm。性能表示等級の等級4をクリアする性能です。

厚さは80mmある

 

この断熱材は、その素材と製造工程もおもしろい。

先程書いたとおり、この断熱材は微粉砕した産業古紙、再生プラスチック、コーンスターチを原料に水発泡技術で製造したエコ素材とカタログには書いてあります。これにより1棟あたりのCO2排出量は大幅に少なく、燃焼時にも有毒ガスの発生が少ない、断熱性能を長期間維持できる高性能な断熱材です。

フクビのホームページはコチラから。

フクビ フクフォームエコ カタログより抜粋

断熱材を入れたあとは床合板を施工して床の断熱工事は完了です。

N75の釘を150mm間隔で留め付けた床合板
この床合板もただ釘で留め付ければいいってものではありません。釘の長さと打ち付ける間隔が重要です。

あとあと断熱材の不具合が起きるポイント

このフクフォームECOは特徴的な施工方法であるがゆえに、施工方法をしらない大工さんが施工すると間違いなく垂れ下がりなどの不具合がおきます。

まず、不織布を大引きにかけて留め付けるという施工方法を知らないと、「なんだ?この布は?」って感じになり不織布をとってしまったり、丸め込んで施工するといった間違った施工方法を見かけたことがあります。

また断熱材自体をカットするときも、カット方法を知らないととんでもないことになります。そもそもカットするときは専用カッターで切らないとまともに切断することもできません。ボロボロになって終わりです。

また不織布の施工ルールを知らいないでカットすると、留め付けることすら困難になってしまい隙間だらけの床断熱になってしまいます。

フクビ フクフォームECOカタログより抜粋

こういうちょっと変わった商品って、「入ってりゃいいんだろ?」っていう大工さんに説明するのが本当に大変です・・・。

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