電動工具といえばマキタ!(ハイコーキ(旧 日立工機)にも、とてもいい商品がたくさんありますが、私はマキタ派です!)
そのマキタからはバッテリーで動かすことのできる様々な電動工具が販売されています。
ドリルドライバーから丸のこ、さらには耕運機や最近発売された電動アシスト自転車まで、実に様々なバッテリー工具がマキタにはあるんですよね。
今回は、そのようなマキタの電動工具を動かしているバッテリーが使える、「マキタバッテリー互換のドリルドライバー」をご紹介します。
ドリルドライバーはDIYの必需品ですね。ネジを締めたり、穴を開けたりと、何かを作る上で必ずでてくる穴あけやネジ締め作業を便利にしてくれる道具です。
あまり作業をしないようなご家庭でも何気に置いてあったりするドリルドライバーですが、純正品は安くても1万円前後から。
しかし、互換品の良いポイントはその価格が安いこと。
今回ご紹介する商品も、3,680円という驚きの低価格で購入しました。(令和5年3月23日現在もう少し値段が安くなっています)
しかし、価格が安いが上に使い物になるのか?といった不安もあるかと思います。今回はマキタ純正のドリルドライバーと比較しながらじっくり見ていきます。
ネットショッピングなどで普通に売られていますが、あくまで互換品ですから、使用に際しては自己責任でお願いします。
メーカー純正品は、考えられる使用状況を想定し、あらゆる検証をしているのだと思います。
互換品では、そういったものを省いているのかどうかはわかりませんが、少なくともメーカー純正品と同じでは無いはずです。
今回ご紹介する「マキタ互換 格安ドリルドライバー」は、こちらの動画でも解説しています!
基本スペック
マキタ互換品はいろいろなメーカー?から発売されていますが、今回ご紹介するのは「Longsafe」というところの商品になります。
品番は「DF33DZ」。
なんとなくマキタ純正の品番と似ているのは、わざとなんでしょうかね?
まずは基本スペックからご紹介しますが、マキタの比較的お手頃なドリルドライバー「DF473DZ」と比較しながら見てみましょう。
Longsafe DF33DZ(格安互換品) | マキタ DF473DZ | |
最大トルク | 32Nm | 38Nm |
回転速度 低速(回転/分) | 0~400 | 0~500 |
回転速度 高速(回転/分) | 0~1500 | 0~1700 |
穴あけ能力 木工 | 38mm | 36mm |
穴あけ能力 鉄工 | 10mm | 13mm |
クラッチ段数 | 18段 | 20段 |
チャック能力 | 1.5~10mm | 1.5~13mm |
モーター | ブラシモーター | ブラシレスモーター |
重量 | 1.4kg | 1.08kg |
大きさ | 長さ185mm✕幅?mm✕高さ?mm | 長さ162mm✕幅79mm✕高さ245mm |
バッテリー | 18V、14.4V | 14.4V |
この比較表をみてのとおり、ほぼほぼマキタ純正品のほうが優れています。
価格が倍以上違いますから当たり前です。
この数値だと、おそらくプロの現場では使い物になりません。でも、DIYで使用する分には問題ないのかも?
っていうことで、DIYの作業を想定しながら実際に使用してみました。
ドリル作業
商品詳細ページには、穴あけ能力は木工で38mmと書いてありました。
プロ作業でなければ、そんなに太い穴なんて開けることはあまりないと思います。
DIYで行う穴あけ作業は「下穴を開ける」ことが一番多いのではないでしょうか?次に多いのはボルトなどを通すために15mm前後の穴を開けることでしょう。
よって、まずは下穴を開けてみます
下穴開け作業はまったく問題なし!
ビスをきれいに打ち込むために、材料に打ち込む前に開ける下穴。
一般的なコーススレッド(ビスのことね)でしたら、太さが3.8~4.2mmです。これらを打つときに開ける下穴の径は、太さから1mm程度小さいもので開けましょう。
長さ57mm以下であれば太さ3.8mm、65mm以上75mm以下であれば4.2mmです。よって、75mm以下のビスであれば3mmの下穴でいいことになります。
そして、DIYで使用するビスはこれらがほとんどでしょうから、3mmの下穴錐を使いまわせばいいと言うことになりますね。
ですので、3mmの下穴錐で穴を開けてみます。
全く問題ないです!普通に使えます。
ちょっと太い穴開けでも問題なし!
次は、ボルトを通すための穴を開けてみます。
小屋作りなどのDIYでも登場するアンカーボルトや羽子板ボルト。これらの太さは12mmです。
これらを通すための穴は15mmがベスト。
よって、15mmのドリルで穴を開けてみましたが、これもまた問題なし。32Nmのトルクでもモリモリ食い込んで回ってくれました。
念のため、20mmのドリルでも穴あけしてみましたが、これも問題なし!
DIYで考えられる大きさの穴をあける作業であれば、問題なく使用できる感じです。
ホールソーでも問題なし!
もっと太い穴を開けたい場合はホールソーなどを使用しますね。
比較的に大きい穴を開けるために使用する、円筒状になった切削道具のこと
DIYでもこういった太い穴を開けることがあるでしょう。
61mmの太さだとちょっと時間がかかりましたが、問題なく穴を開けることができました。
ドライバー作業
次は、ネジを回す、ビスを打ち込む、などのドライバー作業も検証してみます。
そこで登場するドリルドライバー特有の機能が「トルク調整(クラッチ)」。
ドリルドライバーのトルク調整(クラッチ)ってなに?
ほとんどのドリルドライバーには、トルク調整機能がついています。
ビットなどをつかむチャックのすぐ手前にあるダイヤルがそれです。
そもそも「トルク」とはネジを回す際の力(強さ)のことです。
ドリルドライバーでは、この力の強さを調整できる機能が備わっています。何段階かに分けれているダイヤルを任意のところにセットして使いますが、段数は機種によって異なります。
この数字が大きいほど強い力で回すことになり、例えば硬い木などにビスを打ち込む際は大きい数字を選択し、柔らかい木やネジが食い込みすぎないようにしたい場合は小さい数字を選択することになります。
木にネジを締め込んでいくとより大きな力が必要になり、設定したトルクダイヤルの位置以上の力が必要なときには、ガガガッとクラッチが効いてそれ以上の回転がしないようにしてくれます。
今回の格安互換ドリルドライバーにもこの機能はちゃんと備わっています。
クラッチもしっかり効くが、最大トルクの小ささはバツ!
最大トルクが32Nmの今回の機種ですが、それでも75mmのコーススレッドでは下穴なしでもビスを打ち込むことができました。
しかし、それ以上のビスではトルクのパワー不足で打ち込むことはできませんでした。
しかし、DIYではそんなに長くて太いビスはあまり使用しないかと思いますので、この点は許せる範囲かと思います。
家具を組み立てる、あまり太くない木材にビスを打ち込む、などの作業はそれなりにこなせますね。
まとめ
以上が、マキタ互換の格安ドリルドライバーをドリル用途とドライバー用途として検証してみた結果です。
結果的に、「DIY用として」考えるのであれば問題のない機種だと思います。
前提として、マキタのバッテリーと充電器を持っている必要がありますが、少し大きなボディと重たさが許せるのであれば購入してもいいでしょう。
- マキタのバッテリー(14.4Vまたは18V)を持っている方
- たまにしか使わないとか、サブ用途で使用する方
- ドリル用途として使いたい方
DIY初心者でまだ何も持っていない方にはあまりおすすめできません。
そもそもバッテリーも購入しなければなりませんし、それらも購入するとなるとメーカー純正品との価格差はあまり無くなってきますからね。
マキタ互換の安いバッテリーも売られていますが、安全性を考えると私はおすすめしません。
また、トルク不足によるパワー感も少しいただけない。
ある程度作業をこなしてくると、トルク調整しなくても、いい塩梅でビスを打ち込むことができるようになるはずですから、きっとパワーがしっかりある機種が欲しくなるはずです。
マキタのインパクトドライバーを所有している私は、この機種をサブ用途(ドリル専用)として使用したいと思います。
今回の検証ではわからない「耐久性」が心配ではありますが、なにしろ価格が安いですから壊れても諦めが付きますからね。
最後にまた書きますが、互換品でありますから使用に関しては自己責任でお願いします。
今回の検証で使用した他の道具
E-Value 木工用ホールソー
スターエム 下穴錐3本セット