はい、みなさんコンニチハ。
かれこれ約1年前からつくり始めた作業小屋。
それから仕事の合間に作業を進めておりましたが、未だに一部の外壁を仕上げておりませんでした。約1年間、防水紙のままでいたわけです。言ってみれば「外壁は防水紙仕上げです」状態・・・。
いかんせん、外から丸見えな外壁を仕上げなければカッコ悪いということで、寒空の中、やっとのことで外壁を張りました。
そんな外壁ですが、自分でつくる自分の小屋ですから好きなふうに仕上げてみよう、と私が選択したのは「鎧張り」です。
鎧張りとは?
どんな材料でつくったの?
お金はいくらかかったの?
と聞かれそうですが、今回はその作業風景と一緒に鎧張りについて解説していきます。
今回の作業状況はDIYでの外壁仕上げですので、実際の住宅にはおすすめできません。住宅には「ホンモノ」の板貼りをご採用くださいネ。
作業風景の動画はYouTubeでも公開していますので、こちらもどうぞ。
鎧張りとは?
まず、鎧張りとは?どういったものか解説します。
鎧張りとは古くから採用されている張り方で、外壁の板と板が少しづつ重なり合い、板自体は斜めに張り上げていく防水性に優れた板の張り方のことを言います。
下見板張りとも呼ばれますが、その張り上がった状態が「鎧の錣(しころ)」のようにみえることからこのように呼ばれています。
ただ単に重なり合うように打ち付けたものから、表面に押さえ縁を取り付ける「簓子張り」と呼ばれる、もっと手のこんだものもあります。
使用される木材は杉が多いですが、他の木材でもなくはない。よく見かけるのは杉をプレーナー仕上げした製品が外壁用として売られています。
以上のようなものが鎧張りですが、今回は、製品となったものを張ったわけではなく、材料の加工から自分でやってみましたので続きをどうぞ。
材料を加工する
今回使用したのは「貫」です。
一般的に建築では下地材として使用される貫ですが、断面寸法が90mm✕15mmのものが多いです。もっと幅広の105mmのものや他のものもあります。
そんな下地材として使われる貫を外壁材として加工してみました。
ホームセンターでは、4mのもので一枚700円程度で売られています。
表面をきれいにする
使用した貫は、下地として使用されるものですから一般的には表面がきれいではありません。
ザラザラ、ときにはボコボコしています。
さすがにそのままってわけにはいきませんから、表面をランダムサンダーできれいに削ります。
どの程度までツルツルにするかは個人の主観によるでしょうが、私的はそこまでキレイでなくてもいい、むしろ少し古びた感じが好み、ということで60番のペーパーで削りました。
重なる部分に溝をつける
鎧張りではただ単に平らな板を張り付ける場合もありますが、今回は上下の重なり合う部分に溝をつけて、パシッとはまるように板を加工しました。
加工する際に使用したのはトリマーです。
幅10mmで深さ4mmくらい(←適当です)の溝ができるように、板の裏面にトリマーを当てて加工します。
ガイドをつけたトリマーでも作業できないことはないですが、数多くの材料を加工するにはトリマーテーブルで作業したほうが早くて正確ですね。
貫は幅(高さ)が90mmか100mm前後しかありませんので、外壁一面に張る場合は結構な枚数を必要とします。
今回は90mmの貫を上下で10mm重なるように加工しましたので、働き幅(一枚の板の見える部分の高さ)は80mmになります。3mの高さの壁に張る場合は、3,000÷80=37.5となり、38枚の板が必要となります。
結構な枚数必要ですね・・・。
外壁に張る
鎧張りは外壁の下から張り始めます。
一番下には斜めとするスターターの部材を打ち付ける必要があります。
今回は半貫(貫を半分の幅にしたもの)をスターターとして打ち付け、その上に加工した板を張っていきました。
ちなみに打ち付けるのに使用した釘は、鎧張りのいた自体も含めすべての打ち付けにステンレスのスクリュー釘38mmのものを使っています。
スターターを打てば、あとは重ねて張っていくだけ。
注意するのは釘を打つ位置ですね。
なんとなく板一枚に対して上下方向に2本釘を打ちたくなってきますけど、収縮したり変形する木材に融通を利かす為に、上下方向には1本だけ釘を打ちます。
角部分はどうする?
貫を使用した鎧張りで張り上げた状態がこんな感じです。
一枚一枚に段差があり、影ができることによって凹凸が強調され、いい感じになってますね。
でも、角部分が板の小口が見えてしまってかっこ悪い。
本来(ちゃんとやるのであれば)なら、Lの字に加工した木材を角に打ち付けるのがベターですが、それ用に加工できる木材がなかったので、やむを得ず半貫一枚を片側の小口にのみ打ち付けました。
まとめ
完成した外壁がこれです。
小屋全体の写真ですが、今回作業したのは左側の鎧張り部分です。段々になっているのがなんとなくわかりますかね?
ん?面ごに張り方が違うのでは?って?
そうなんです、私の小屋は面ごとに異なる張り方で外壁を仕上げているんです。
まだ、細部が完成していませんし、塗装すらしていませんから早く仕上げないとと思っているんですが、なかなか時間が作れず、完成はいつになることやら。
写真ではあんまりわかりませんが、塗装していない木材がどんどんグレー色に変色してきていますから、とっとと仕上げないとダメになっちゃうぞ!と近所のおじさんに突っつかれている今日このごろです。
最後に今回使用した材料の金額を書いておきますね。(鎧張り施工面積約4㎡)
- 貫 10枚✕750円=7,500円
- ステンレススクリュー釘 2パック(1パック200本入)✕458円=916円
合計 8,416円
道具とかの金額は入れておりませんので、これを安いと見るか高いと見るか?
まぁ、金額も大事ですけど、自分で楽しみながらやるのがDIYの醍醐味ですけどね。
DIYおすすめ道具
今回の作業で私が使用した道具をおすすめとして掲載しておきます。手鋸でギコギコや、ノミでコツコツでもできないことはありませんが、やっぱり専用の道具があると捗ります。
トリマー
京セラ(旧リョービ)のこのトリマーは価格も安く、さらに高さ調整がやりやすくておすすめです。
スライド丸のこ
正確にきっちりとしたカットをするにはスライド丸のこが便利です。また、切りたいところをスムーズに位置合わせできるレーザーがあるモデルがおすすめです。
この京セラ(旧リョービ)のスライド丸のこは、価格もそれほど高くなく、精度も高いのでDIYにはちょうどいいモデルです。
下穴錐
釘打ちする前に、材料に軽く穴を開けておくと釘打ちがスムーズです。また、予め穴を開けておくことで打った釘がちぐはぐにならず、一直線に通りを揃えて釘が打てます。
太さの異なるサイズを持ってけば、なにかと便利に使えます。